研究会インターンシップ研究会
 文化女子大学 成瀬信子
会 場51教室
テーマテキスタイル用語研究会
  1. 主旨
    テキスタイル関係の用語が多様化し、しかも時代の経過によって、用語の解釈が変わって来ているものもある。そこで本研究委員会ではテキスタイル各分野の専門家を委員とし、古くから用いられて来た本来の定義を大切にしながら、一語ずつ討議を重ね、用語の暖味さをなくして、専門用語の定義を進めて行き、また、用語間の関連性を明らかにし、テキスタイルの系統立を進めている。

  2. 現在までの成果
    本委員会には編地関係用語委員会と織物関係用語委員会の二つの研究会を進めている。編地関係用語委員会は現在まで、次の3冊を出版発行している。

    編地用語109選
    ファッションビジネス学会テキスタイル用語研究委員会
    編地関係用語委員会 1998年3月20日発行

    Tefm s fof Xnit Fabric 109Selected Terms
    Fashion Business Society Com mittee for Textile Terminology Research
    Committee for Knitting‐Related Terminology Pubhshed on: Eebruafy 18,1999
    Glossaife Illustre de la Manle:109 Entrees Cercle
    Cetude D`entude sur L`industrie de la Mode
    Comite de Recherche sur la Terminologie de la Maille
    Date de publication: le 31 mars 2000

    上記は横編の機械編を中心とした用語であるため、昨年度春からは経編の専門家の委員を加えて、経編を中心とした用語の発行を目指して、委員会を行って来ている。経編の組織図の示し方でも、討議を重ねた上で原則を決めながら進めている。

    textile_a.gif<ダブル1X1トリコット編の場合>

    名称はスラッシュを用いダブル1/1トリコット編とする。組織図は最低8コース 6針は示す。

    組織図中の記号は右から012345とする。編目はフロント(F)は右側で太線、バック(B)は左側に細線で示す。

    組織図中の左端はFとBを重ね右側はFとBをそのまま残す。左記の様に定めたが、今後も広くご意見を伺いながら決めていきたいが、つとめてISOやJIS規格を常に参考にして進めていくつもりである。

    経編は横編と違い、組織図、編成図、実物との対応を如何にわかり良く示していくかを苦労している。同一組織でも、材質、糸の太さ、糸密度によってかなり表情が異なるので、これらの点では実物と対応させる場合に更なる工夫をして行きたい。

  3. 今後の活動
    1997年6月に立ち上げた織物関係用話委員会も毛織物を中心として100語近い用語が定義されて来ている。特に仕上げ加工による織物表面の表情がリアルに示されるよう、文章の表現と共に、実物を実際に表示しながら委員会を進めているが、企業の委員の絶大なご協カによるものである。今後は、経編およぴ毛織物の用語をそれぞれまとめていくつもりである。