1999年度活動報告
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INDEX
99年5月29日(土) JIAM`99の報告とインターネットの最新情報
  ファッションマルチメディア研究会
99年6月26日(土) 第2期ファッションマーケティング論・第3回ワークショップ研究会
  ファッションマーケティング論ワークショップ研究会
99年7月10日(土) 第14回ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
  ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
99年7月17日(土) 第3回ファッションデザイン教育研究会
  ファッションデザイン教育研究会
99年10月2日(土) 関西支部発足4周年記念合同研究会・懇親会
  ファッションビジネス学会関西支部
99年12月11日(土) 第15回ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
  ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
2000年2月19日(土) Eコマース、VFD、DESSIN
  ファッションマルチメディア研究会
2000年2月26日(土) 第4回ファッションデザイン教育研究会
  ファッションデザイン教育研究会


研究会 ファッションマルチメディア研究会
場 所 マロニエファッションデザイン専門学校 第二学舎
日 時 5月29日(土)13:30 ~ 17:00
テーマ JIAM`99の報告とインターネットの最新情報
(敬称略)

  1. JIAM`99(国際アパレルマシンショー`99)報告
    • 野中一男 研究会主査
    • 森田修史 住商エレクトロニクス(株)

      さる5月8日から11日まで東京ビッグサイトで開催されたJIAM'99へ野中と則武の両名で取材に行ったが、マルチメディアの観点から特に注目すべき内容のものを得ることはできなかった。

      その中にあって住商エレクトロニクス(株)の提案したSOHO向けのアパレルCADシステムは、iMacに必要なCADソフトを組み込んだものを100万円以下で発売するという内容で、今後増加するものと思われている在宅勤務を支援するシステムとして重要である上に、iMacというファッショナブルで低価格なコンピュータを自宅で仕事するために使うことができるというコンセプトも来場者の心を引きつけたのではないかと思われる。


  2. ファッションビジネスとウエブデザイン
      ディーアイエスシステム販売(株)(DIS)
    • 持光康弘 「サイバーモール」
    • 飯澤康博 「電子決済」
    • 伊藤 愛 「ウェブデザイン」

      ファッション業界を代表するインターネットのサイトの一つである「ファッションサイバーシティ」を運営しているDISの三氏より各テーマにもとづき、実際に関連サイトへインターネットで接続して解説がおこなわれた。


研究会 ファッションマーケティング論ワークショップ研究会
場 所 マロニエファッションデザイン専門学校 第二学舎
日 時 6月26日(土)13:30 ~ 16:00
テーマ 第2期ファッションマーケティング論・第3回ワークショップ研究会
(敬称略)

  1. 新年度の研究会運営について
    増田大三 主幹(近畿大学)司会進行
    早川雅明 主査(成安造形短期大学)
    昨年度の研究テーマを引き継ぎ、研究の方向付けと内容について 討議の結果、2つの研究テーマとグループ分けがおこなわれた。

  2. 研究テーマとメンバー
    1. リーテェール・ブランドの研究
      大塚(リーダー)菅原(顧問)
      藤田、野田、岡泉、中澤、水谷、孫、篠崎、八坂

    2. 世代間生活文化度の研究
      橘先生(リーダー)菅原(顧問)
      山本、早川、林、橘、針木、川中、増田、小野

  3. 消費者と生活者/消費生活者
    野田隆弘(岐阜市立女子短期大学)
    1. 消費者関連用語
    2. 消費者像
    3. 消費者と生活者
    4. 今後の行動(苦情)について「返品サービス大研究」事例

  4. テーマ討議
    1. 苦情処理センター・顧客満足を第1義に考える
    2. ノードストロームの事例
    3. 企業の消費者への対応のあり方
    4. 生活者として把握する場合は、買う・使う・廃棄する をトータルに把握すること
    5. クレームの内容の差による世代別の研究
    6. スーパー店員を探せ・クォリティの高いサービスの研究

  5. ウェブマーケティング・リサーチ(案)
    藤田 悟(あまぐプランニング)
    ファッション関連のウェブを立ち上げ、お金をかけずにアクセス数を増加させるために一通り言われている下記の方法やその他知られている方法等で試す。同時に簡単なアクセス分析で閲覧者の性質も見極める。

    • アクセス分析 日別、国別、アクセス元
    • 電子メールによる広報
      • 知人にメールで告知する
      • シグネチャにホームページ情報を併記する
      • URL告知メーリングサービスの利用
      • 加入しているメーリングリストでの広報
    • 印刷物での広報
      • 各種印刷物にホームページ情報を記載
      • 雑誌その他の媒体への露出
    • サーチエンジンへの登録
      • 各サーチエンジンの特性を考えて登録する
      • キーワードには適切な言葉を登録する
      • 更新登録を行う
      • タイトルとキャッチコピー
    • リンクを増加させる
      • 相互リンクを作る
      • 有名サイトにリンクを張ってもらう
      • リンク集への登録
      • 掲示板への書き込み
    • 再訪問者を増加させる
      • コンテンツ更新の広報
    • 「ファッションビジネス入門教室」


研究会 ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
場 所 大阪文化服装学院 3階 すみれホール
日 時 7月10日(土)13:15 ~ 16:40
テーマ 第14回ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
(敬称略)

  1. 研究主旨・事例発表
    • 「ファッション・アドバタイジングカリキュラム研究の趣旨」
      菅原正博 宝塚造形芸術大学教授

    • 「ファッション・ブランドコミュニケーションのあり方」
      山本ひとみ フィールプラン代表

    • 「百貨店における広告コミュニケーション戦略の事例」
      妹尾俊之 株式会社大広 マーケティングディレクター

    • 「ファッションビルHEP FIVE, HEP NAVIOの広告コミュニケーション戦略の事例」
      岡本吉一 株式会社大阪読売広告社 クリエィティブディレクター

  2. パネルディスカッション
    • 「関西市場の再生とファッション・アドバタイジングの新しい役割」
      コーディネーター菅原正博
      パネラー山本ひとみ
       妹尾俊之
       岡本吉一

    • コーディネータの菅原先生から次の問題提起がなされた。
      • ファッションコミュニケーションと広告コミュニケーションについて
      • 生活文化度と消費者心理について
      • クリエイティブな人材育成に必要な事について
      • メディアに関しての関東と関西の違いについて
      • 広告代理店にファッションディレクターとして採用をどう思うか
      • 広告業界に入るために必要な条件

      • 以上の問題提起について、各パネラーから様々な意見が出された。
        ファッション業界でのコンセプトの考え方ひとつでも広告業界からの貢献によるもので、大変関係が深い。また業界では総合的視野で判断出来る人材が必要とされる中、ファッション業界でもクリエイティブディレクターの必要が問われる。ファッションビジネス学会でも今後の課題として、MD・コーディネーターとは違う一歩、ランクをあげたブランドプロデュースが出来る人材の育成を考えて、情報、実務、仕組みにおいて広告会社と共に手がけて行く必要がある。との方向性と結論が提案され締めくくった。


研究会 ファッションデザイン教育研究会
場 所 上田安子服飾専門学校 6階 ライラックホール
日 時 7月17日(土)13:30 ~ 16:30
テーマ 第3回ファッションデザイン教育研究会
(敬称略)

  1. はじめに
    大江瑞子 研究会主査 上田安子服飾専門学校校長

    デザイン教育の中で素材の重要性を考える必要がある。前回に続き今回も素材にスポットを当て、グローバルに深く追求し展開する。
    天然繊維、化学繊維(新素材・ニット他)さらに素材とデザイン素材と技術等へと展開し研究を進める。今回もその一連のテーマとして取り上げてある。

  2. 副素材の種類・特徴・用途について
    齋藤景一郎
    上田安子服飾専門学校常勤講師
    日本繊維技術士会理事・衣料管理協会専門委員

    アパレル素材の品質は機能性と感性の両者で選択され、特に婦人物は感性が優先する。
    具体例として、裏地のストレッチ加工・ジャケットの前芯のウォッシャブル加工この2項目について、サンプルを添えて説明した。裏地のストレッチ素材の開発に対応して作られた。
    これまでニットや加工糸織物などのストレッチ素材があったが、その裏地はタッチやキセかけの仕様でカバーし、ストレッチ加工まで開発する必要がなかったが、昨今は、スパンデックス弾性糸使いのハイモジュラスストレッチ素材になって来た事による。
    ウオッシャブル芯地は地球環境問題から、ドライクリーニング出来ない水洗濯できるアパレル製品が、もとめられる事による。そのための諸対応策について、サンプルを見せて詳しく研究成果を解説された。

  3. ビジネスに必要ななニット素材知識
    岡野志郎
    (財)日本繊維製品品質技術センター 参与

    ニットはアパレル素材の60%を占める重要な素材である。
    しかしその歴史はまだ浅くまた学問体系に乗らない複雑さがあり、学界、業界の交流も活発でないため、業界特有の用語がある。その統一を目的としたJIS用語の説明した。また編地の品種、銘柄を指定する際、繊維、糸番手、編組識、密度(編み機ゲージ)、重量などに渡ってきめ細かなシステムがある事をニットアパレルに従事する業界の常識を解説、説明があった。


研究会 ファッションビジネス学会関西支部
場 所 マロニエファッションデザイン専門学校 本館 7階ホール
日 時 10月2日(土)13:00 ~ 17:30 懇親会17:30 ~
テーマ 関西支部発足4周年記念合同研究会・懇親会
(敬称略)

  1. 第1部合同研究発表会
      対談 「パルグループ急成長の秘密」
      ゲスト:株式会社パル 代表取締役社長 井上英隆
      インタビュアー: MORIパーソネル・クリエイツ 社長 森 貞雄
      井上社長のお話の要旨はこちら

  2. 分科会(2会場で開催)

      ファッションマーケティング論ワークショップ研究会

    • 「研究会の経過報告と今後の方向について」
      成安造形短期大学 教授 早川雅明 研究会主査

    • 「生活文化度とファッション意識・行動について」
      「世代間生活文化度」研究分科会
      橘 喬子 夙川学院短期大学

      現在、「S.P.A」や「セレクトショップ」さらに「カリスマショップ」というマーケット業態が著しい構造変化や新たな業態を創り出している。
      次世代消費者の意識・行動を適確に把握する事が極めて重要である。また今日の消費者は「安定型生活文化度」から「エンジョイ型文化度」へ移行しつつあり、その特徴的意識・行動を世代間における生活文化度を検証し、分析のうえ明らかにしたい。
      前回は専門学校、短期大学、大学の女子学生を中心のアンケート調査であったが、今回は中部、関西、中国、九州など20代~60代以上の社会人を対象に意識・行動のアンケート調査を実施する。

    • 「次世代マーチャンダイジングのあり方について」
      リーテェール・ブランド研究分科会
      甲子園大学助教授 大塚賢龍
      マロニエファッションデザイン専門学校 講師 水谷米博

      現在のファッション産業の流通において顧客満足と商品その他のマーケティング活動の成功事例としての「セレクトショップ」90年代に支配力をたかめている「S.P.A .P.A」との比較を行い、今後のマーチャンダイジングのあり方を考察する。
      また「S.P.A型MD」と「セレクトショップが展開するMD」の体系とビジネスモデルの検証を考察し次世代型アパレル・マーチャンダイジングの方向性と企業像を提案する。今後の具体的プロセスの解説があった。

      ファッションマルチメディア研究会

    • 「研究会活動の経過報告とインターネット通販の紹介」
      マロニエファッションデザイン専門学校 副校長 野中一男 研究会主査

    • 「アパレルメーカーのホームページ制作の現状、ユニークな作成技術やコンテンツ紹介」
      有限会社アルファベーター 代表取締役 林 芳男

      インターネットを活用した通販、情報サービスはファッションビジネス以外の分野でも積極的に取り入れられている。その事例の紹介と実際に行なわれている通販ビジネスの課題と問題点を具体的な解説と成功の重要ポイントを指摘。

    • 「クロスシュミレーションによる3DCGアニメーションについて」
      東洋紡けいはんな研究室 坂口嘉之

      クロスシュミレーターは90年代から今までの静止画像からアニメーション化が進んだ。現在のダイナミッククロスシュミレーターは物理法則、時間経過をよりリアルで力学的応用により型紙、生地特性が3次元で表現出来るようになった。その具体的な事例やバーチャルな紹介があった。

    • 「インターネットに繊維総合見本市を提案」
      大阪繊維リソースセンター 開発研修部 特別顧問 井田重男

      365日24時間何時でも総合見本市がインターネットで見られる。 ジャパンクリエーションの各ブーツを常時紹介する。また6つ館を作り製品、技術、企業情報を写真とセールストークに必要な文字情報をHPで紹介するシステム作りが進んでいる。これにより時間と経費が節減出来、さらにHPを英文化し世界のバイヤーや世界のメーカーも参加出来るようにする。将来はサイバーギャラリー館を開設しベンチャー企業、有能なデザイナーの参加により、さらに発展させたい。

      ファッションビジネス教育カリキュラム研究会

    • 「研究会活動の経過報告」
      大阪文化服装学院  部長 真脇郁子 研究会主査

    • 「ファッションアドバタイジングプランナーのカリキュラムの 考え方について」
      フィールプラン代表 山本ひとみ

      アメリカのファッション工科大学(FIT)では30年前からファッションアドバータイジング、ファッションプロモーションの学科が設立されファッションと融合した専門化の養成が行われている。
      クリエィティブディレクターとしての総合的視野を持つ人材育成が不可欠である。そのために必要なカリキュラムを各職務内容と必要な知識、能力を具体的に分析し、ファッションアドバタイジングプランナーのカリキュラムの新提案が出された。

      ファッションデザイン教育研究会

    • 「研究会活動の経過報告と今後の方向について」
      上田安子服飾専門学校 校長 大江瑞子 研究会主査

      上田安子服飾専門学校の1階に「UDM Fashion shop」を開設した。
      これは採算よりも、学生自らが製品を作り、その製品を販売する事により、最も実践的な教育のひとつと位置づけて展開している。長い目で見て、学生のレベルアップとなる。
      CD−ROMファッションドローイングについての紹介と解説があった。
      ドローイングは手書きでは修正をするのに、時間と手間がかかるが、これを画期的にしたものが当校で開発した「CD−ROMファッションドローイング」ソフトである。映像を使い紹介した。

      インターシップ研究会

    • 「ニット・デザイン・インターシップ5回コースの事例紹介」
      宝塚造形芸術大学 教授 菅原正博 研究会主査

    • 「インターシップ実施のための課題」
      オフィス・エム・ツー 代表 本山光子

      ニット・デザイン・インターシップ講座の講師の経験を踏まえて・ 綿密なスケジュール計画・ 商品知識と製品化のための技術の指導・ 企業における実習内容の明確化とそまのための事前準備・ 受け入れ企業にとってのメリット・ 製品づくりのための経費問題以上の課題をどの様に克服するかが、インターンシップを成功させる必要条件であると、指摘しそのための対応策の提案があった。
      菅原教授からインターンシップの実施の写真記録で具体的に紹介があった。


研究会 ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
場 所 大阪文化服装学院 4階 W41教室
日 時 12月11日(土)13:30 ~ 16:45
テーマ 第15回ファッションビジネス教育カリキュラム研究会
(敬称略)

講師菅原正博宝塚造形芸術大学教授
コーディネーター真脇郁子大阪文化服装学院渉外部長
パネラー杉本モンタatelier V・B・S代表取締役
 〃奥 恵美子 ファッションエディター
 〃牧野浩之株式会社サルインターナショナルスタイリスト
 〃今林 繁株式会社オンワード樫山 大阪支店総務部人財課 課長
参加者数38名


  1. 「アメリカの百貨店におけるイメージコンサルタントの役割」その背景と事例紹介
    菅原正博 宝塚造形芸術大学 教授

  2. 「イメージコンサルタントやワードローブコンサルタント等の職種に求められる教育とは」
    真脇郁子、杉本モンタ、奥 恵美子、牧野浩之、今林 繁

  3. パネルディスカッション

      「イメージコンサルタント」や「ワードローブコンサルタント」の職種についての、企業とショップのとらえ方を、各パネラーより現状を交えて伺った。

      企業からは百貨店における購買層の高い顧客を持っている外商が中心に将来的には出来る事に対して、デザイナーズブランドのショップでは、購買層の幅が広い為に「イメージコンサルタント」として職種の必要があまりなく、現状はスタイリストがしている仕事で、このような職種は目指して行くものではなく、いろんな事を積み重ねてなって行くものであるなど、それぞれの分野での意見の相違がある事が理解できた。

      また学校教育において、スタイリストの就職希望が多いところからスタイリストのパネラーに現場と教育の相違に関して質問が寄せられ、靴の裏張り、スチーマー、アイロンのかけ方など現場で必要な基本が出来ていない指摘を受けたが、ショップと提携し、打ち合わせ、撮影、返却をするなどの実体験をさせる提案をいただくなど、今後のカリキュラムにたいへん参考になる内容となった。


研究会 ファッションマルチメディア研究会
場 所 マロニエファッションデザイン専門学校 第二学舎
日 時 2月19日(土)13:30 ~ 17:00
テーマ Eコマース、VFD、DESSIN
(敬称略)

  • バーチャルファッションデザインの現状と今後
    住商エレクトロニクス(株) 森田修史  nm@osaka.sse.co.jp
    (株)東洋紡ファッションプランニングインターナショナル 谷口雅子

    簡易バーチャルファッションデザインシステム(Virtual Fashion Design(CD-ROMパッケージ)の使い方のデモンストレーションと実際のファッションショーでの事例を紹介。2月4日(土)サンケイホールで開催されたファッションショー「マロニエファッショングランプリ2000」で発表された同システム活用事例がマロニエファッションデザイン専門学校の野中氏より発表され、新しいテキスタイルプリント機の導入と共に大きな成果を上げたことが確認された。


  • インターネットビジネスの現状と今後
    有限会社アルファベーター 代表取締役 林 芳男  yhayashi@alphabeta.co.jp

    インターネットビジネスの中で特にWEB-SHOPの捉え方と、その市場変化についての説明。大きく変化しつつあるEビジネスの最前線からの報告は、すでに現実のものとして拡大し続けているインターネットビジネスの可能性を実感させる内容であった。

  • インターネット上でのデザイン発想支援システム
    NTTサイバースペース研究所 木本晴夫  kimoto@dq.isl.ntt.co.jp

    インターネット上で感性語による色検索を可能にしたデザイン発想支援システム(DESSIN)の説明。専門学校等における実証段階に入った同システムは、インターネットの可能性を追及しているNTTサイバー研究所ならではの優れた内容として整備中のもの。日本語による感性語を画像や色彩構成の形で表現できるシステムは、表現力豊かな日本語のデジタル分野での活用事例としても評価できるものである。


研究会 ファッションデザイン教育研究会
場 所 上田安子服飾専門学校 5階53教室
日 時 2月26日(土)14:00 ~ 16:30
テーマ 第4回ファッションデザイン教育研究会
(敬称略)

  1. はじめに
    大江瑞子 研究会主査 上田安子服飾専門学校校長

    色彩調和、新素材、副素材、ニットについて研究会を行なって来た。今回技術分野について技術革新とグローバル化が進展中で我が国アパレル生産のあり方を実践的解説による研究会を行なう。

  2. アパレル生産におけるグローバル化と日本のあり方
    近藤繁樹 JUKI(株)取締役 工業用ミシン事業部 企画管理本部長

    最近の米国アパレルの企業戦略はIT革命で先行し、その勢いは凄まじいものがある。GAPは企画のみ米国で立案しインドを中心に生産、物流、販売をコンピュータで全世界をネットワーク化し、どこの国で今何が売れているかを全て把握している。日本人に関する志向、体型などのデータを共通データとして米国のアパレルは相互交換している。無駄なものは一切作らない。従って実用衣料、カジュアル衣料市場は完璧に米国にやられている。高級衣料分野はイタリアに侵攻されている。

    Max Maraは間口を狭く奥行きを深め、専門分野に特化する戦略を推し進めている。去年はどんな色、どんなスタイルが売れたかを全て把握している。イタリアの産業の特色は、日本のアパレルの様に仕事が極端に分業化されていない。パターンナーが縫製まで自ら行い必要ならば修正する。いわゆるモデリストがしっかりしている。完成品をフィッティングするだけの検査員まで置いて如何に着易い製品を消費者に提供するかに徹している。原型を重視している。高級品は日本のように海外生産しない。イタリアも10年前に外注方式を採用したが、品質が低下したため自国生産に切り替えた。ドイツは海外生産依存を高めたため品質低下し今では自国で縫製する技術力を喪失している。イギリスも同様、今やフランスも懸念されている。

    次はスペインやポルトガルが日本市場進出の機会を狙っている。日本は顧客ニーズに対応出来る創作(造)技術に欠けている。これが致命的だ。欧米からすれば日本の優位性は
    • 天然繊維、合成繊維など優秀な素材が豊富にある。
    • 服を作る優秀な機械がある。
      日本のアパレルは時代が変わったという認識を早急に変えなければ永久に追いつかない重大な局面に立たされている。

  3. アパレル生産におけるミシン機種の実践的解説
      JUKI販売(株)特販営業室
        黒澤 勉 室長
        能宗敏治 技術課長
        黒崎将志 技術
      コーディネーター 秋田ミシン(株)代表取締役 秋田紀雄

      新機種の紹介と新機種を使い実際の縫製実技の研修体験を行なった。






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